スリランカ
古代の聖都アヌラーダプラ
スリランカは上座部仏教(いわゆる小乗(ヒナヤーナ)仏教)の根拠地で、いわゆる南伝仏教は、ここ からビルマ、東南アジアに波及していった。この国はいまも仏教が盛んで、多くの仏教徒がいる。 熱帯植物が繁茂し、野生動物も多く、人の心もやさしく和やかである。まさに「インド洋の真珠」と いった感じである。 首都コロンボの北東約二百五キロにあるアヌラーダフラは、この島最古の都の跡である。 ここは上座部仏教の聖地で、ブッダガヤの菩提樹の分け枝シュリ・マハー菩提樹や、紀元前一世 紀建立のルバンベリセヤ大塔(直径九十メートル、高さ百メートル)、スリランカ最古の古塔ツハラ マ塔などがある。五世紀の初め、ここを訪れた法顕が、中国風の幡などを見て、思わず涙したとい うのもこの塔のことであろう。ほかに千六百本の柱跡のある王宮址や、三世紀創建のイスラムニヤ 寺院址などがある。 |
前方の白い塔がルバンベリセヤ仏塔、手前の古墳がツバラマ塔である。