日本の原郷、慶州


 韓国を初めて訪問したのは、昭和四十八年のことだったが、その後昭和五十六年以降、二回にわたって
 訪韓した。ソウルから扶余、慶州を訪れると、その度に日本文化の源流を各所で見出し、まさしく日本文化
 の原郷の思いを深くしつつある。慶州の古寺などで、シルクロードをはるばるやってきた文化が花ひらき、
 それが奈良文化の源流となっていることを知ると、しみじみ文化の力強さに胸を打たれるのである。


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1  慶州、仏国寺の入り口、安養門前から紫霞門を望む。
2  仏国寺の多宝塔。景徳王により建立。高さ十・四メートル。白花崗岩製。
南海の仏の道
インド 釈尊生誕の地ルンビニ 釈尊大悟の聖地ブツダガヤ 初転法輪のサルナートとナーランダ
祇園精舎と釈尊入滅の地クシナガラ  均整のサンチーと灼熱のカジュラホ 華麗なアジャンター石窟群
壮大な石の芸術エローラ インド窟院の源流
パキスタン ガンダーラ仏教美術の故郷タキシラ
スリランカ 古代の聖都アヌラーダプラ シギリヤの岩山と古都ポロンナルワ
ビルマ 首都ラングーンを飾る仏塔 山紫水明の古都マンダレー きびしい僧侶の生活
意外に日本と似ているビルマ人の暮らし パガンのバゴダ群
タイ 華やかな「天使たちの都」バンコク アユタヤからタイの東南辺境へ タイの京都、チェンマイ
インドネシア 壮大なる仏跡ボロブドゥル
韓国 日本の原郷、慶州
遥かなる西域 中央アジアから地中海へ