アユタヤからタイの東南辺境へ


 昭和四十八年頃、アンコール一ワットは絶対行けない所だったので、私はタイの東南辺境にあるカオ・ 
 フラ・ビハムに行くため、バンコクから北へむかった。まず訪れたのはアユタヤで、ここはかつての王都

 だけに、多くの寺院址があり、すっかり荒廃していた。古代王宮址、シュリ・サムフェット寺、フラ・フム寺、
 フランチャン寺などである。チャオブラヤ川に沿ったかつての日本人町も跡かたもなく、わずかに石碑が
 かつての繁栄を記すのみであった。

 
アユタヤから北上し、かつての仏教遺跡ヒマイを訪れた。ここもまったくの廃墟で、かつて壮麗な殿堂の
 あった所も、むなしく崩壊している。それからさらに前進して、カオ・プラ・ビハムヘ行ったのたが、結局、
 
寺院のあるのはカンボジア領だということで、とうとう参観できなかった


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1  アユタヤは山田長政の名とともに、われわれになじみ深いが、いまはまつたくの廃墟である。
2  近道のためかピマイの寺院址を通るタイ人。
3  ピマイの寺院址もすっかり荒廃している。
南海の仏の道
インド 釈尊生誕の地ルンビニ 釈尊大悟の聖地ブツダガヤ 初転法輪のサルナートとナーランダ
祇園精舎と釈尊入滅の地クシナガラ  均整のサンチーと灼熱のカジュラホ 華麗なアジャンター石窟群
壮大な石の芸術エローラ インド窟院の源流
パキスタン ガンダーラ仏教美術の故郷タキシラ
スリランカ 古代の聖都アヌラーダプラ シギリヤの岩山と古都ポロンナルワ
ビルマ 首都ラングーンを飾る仏塔 山紫水明の古都マンダレー きびしい僧侶の生活
意外に日本と似ているビルマ人の暮らし パガンのバゴダ群
タイ 華やかな「天使たちの都」バンコク アユタヤからタイの東南辺境へ タイの京都、チェンマイ
インドネシア 壮大なる仏跡ボロブドゥル
韓国 日本の原郷、慶州
遥かなる西域 中央アジアから地中海へ