意外に日本と似ているビルマ人の暮らし


 インドまで行くと、インド人の衣食住やヒンドゥー寺院は、われわれに強烈な違和惑を与える。 
 しかしビルマでは、衣食住から仏像の尊顔まで、いかにも達和惑がなく、アジアはビルマから
 はじまるという言葉も、もっともだと思われる。
 ビルマ人の衣服はほとんど木綿で、男女ともロンジーというゆもじ(腰巻き)スタイルである。住
 居は高床式木造建築で、食事は米とカレー煮が多い。さらに彼らの民具を見ていくと、土器、
 竹細工、陶器、漆器、農具など、日本の民具と似かよっている。考えてみれば、日本とビルマ
 は地理的には離れているが、同じ照葉樹林文化帯上にあって、本質的にはよく似た文化が少
 なくない。そのことは陶器や漆器をつくる村へ行ってみると、ますますよく分かるのである。


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1  チャウカ村の漆器づくり。ここは主として実用品を生産している。
2  ユアター村の水壼つくり。よく乾かしてから戸外で焼き上げる。
3  駅の物売りは子供がよく働いている。
4  ビルマではチンロンという蹴まりが盛んである


南海の仏の道
インド 釈尊生誕の地ルンビニ 釈尊大悟の聖地ブツダガヤ 初転法輪のサルナートとナーランダ
祇園精舎と釈尊入滅の地クシナガラ  均整のサンチーと灼熱のカジュラホ 華麗なアジャンター石窟群
壮大な石の芸術エローラ インド窟院の源流
パキスタン ガンダーラ仏教美術の故郷タキシラ
スリランカ 古代の聖都アヌラーダプラ シギリヤの岩山と古都ポロンナルワ
ビルマ 首都ラングーンを飾る仏塔 山紫水明の古都マンダレー きびしい僧侶の生活
意外に日本と似ているビルマ人の暮らし パガンのバゴダ群
タイ 華やかな「天使たちの都」バンコク アユタヤからタイの東南辺境へ タイの京都、チェンマイ
インドネシア 壮大なる仏跡ボロブドゥル
韓国 日本の原郷、慶州
遥かなる西域 中央アジアから地中海へ